活動日誌−国政の動き今井一久

【12.07.09】再稼働の根拠崩れる・・国会事故調報告 原発事故「明らかに人災」

再稼働の根拠崩れる・・・・国会事故調報告 原発事故「明らかに人災」



 東京電力福島第1原発事故を検証する国会の事故調査委員会(黒川清委員長)は5日、報告書を公表しました。


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 報告書は事故について「『自然災害』ではなくあきらかに『人災』である」とし、歴代の政府、原子力の規制当局と推進当局両方にまたがる責任放棄、東電と関係業界から規制機関への圧力にまで踏み込んで分析。事故の直接的原因について「安全上重要な機器の地震による損傷はないと確定的には言えない」として地震による影響を認定し、津波を主因に限定する東電と政府側の認識を否定しています。

 事故を「世界の歴史に残る大事故」と断じ、「2012年6月においても、依然として事故は収束しておらず被害も継続している」との認識を示しました。

 報告書は、3月11日以前に事故の根本原因があると詳述。「事故は何回も対策を打つ機会があったにもかかわらず、歴代の規制当局及び東電経営陣が、意図的な先送り、自己の組織に都合の良い判断を行うことによって、安全対策がとられないまま発生した」と指摘しました。電力会社でつくる電気事業連合会が安全対策の規制強化に反対する働きかけを規制当局に行うなど、「規制する立場とされる立場の『逆転関係』が起き、規制当局は電気事業者の『虜(とりこ)』になっていた」「原子力安全についての監視・監督機能が崩壊していた」と指摘しました。

 事故の実際の進展に関しては、原子炉建屋や格納容器内部を調査・検証できず、「重要な点において解明されていないことが多い」と指摘。東電が事故の主因を津波と狭く限定しようとしている背景について「責任を回避する方便」としました。

 報告書は「問題解決に向け」た視点として、人災をもたらした「組織的、制度的問題」の根本解決が必要と国会の役割に言及。事故を招いた関係者に共通していたのは「原子力を扱う者に許されない無知と慢心であり、国民の安全を最優先とせず、組織の利益を最優先する組織依存のマインドセット(思い込み、常識)であった」と断じました。東電に対しては「原子力を扱う事業者としての資格があるのか」と厳しい言葉で疑問を呈しました。

 報告書はその上で(1)規制当局に対する国会の監視(2)被災住民に対する政府の対応など七つの柱で具体的提言を示しました。


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 国会事故調 昨年12月に国会に設置された機関。地震学者や元高検検事長、被災地代表ら10人で構成し、証人喚問や資料提出要求など国政調査権に基づく強い権限を持ちます。これまで菅直人前首相や枝野幸男経済産業相(前官房長官)、東電の清水正孝元社長らを参考人として聴取。避難住民への聞き取り、1万人アンケート調査を実施しました。

志位委員長の談話

日本共産党の志位和夫委員長は5日、福島原発事故にかんする国会の事故調査委員会の報告書について記者団に問われ、「原発再稼働の根拠を崩す大事な指摘がいくつかある」と述べました。

 一つは「自然災害ではなく、明らかに人災だ」と断言したことです。志位氏は「これまで政府に基本的認識をただしてもはっきり答えなかった。『人災だ』と断言したのは大事な点だ」と強調しました。

 二つ目は「規制する側と規制される側の力関係が逆転していた」という指摘です。志位氏は「電力会社が力をもち、規制機関が働かなかったという点を強く指摘し、抜本的な見直しが必要だということも提起している。この点も非常に重要だ」と述べました。

 三つ目は地震による原子炉の損壊について「ないとは確定的には言えない」と指摘したことです。志位氏は「地震で原子力プラントが壊れた可能性を排除できないと主張してきたが、政府は『地震による損傷は確認されていない』とし、もっぱら津波による被害だと説明してきた。『引き続き第三者による検証が行われる』よう求めた事故調の報告は重要だ」と強調しました。

 そのうえで志位氏は「政府は大飯原発3号機の再稼働にあたり、『地震による損壊はなかった』という立場で対応してきた。事故調の報告で、こうした根拠が崩れてくる」と指摘。「本来、再稼働の判断は事故調の報告を待って、国会でも審議し、是非を論議した上で決めていくべきものだ。そういう点でも大飯原発の再稼働には全く道理がない」と述べました。

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